はじめまして。私(@hoheikun_cheme)は、大学院卒業後に化学メーカーで研究開発職として働いています。
ネット上では「研究職はやめとけ!」「研究職ぜんぜんホワイトじゃない」など、様々な意見が転がってますよね。
結論:研究職は”向いていない方”にはおすすめできません。
正直、人によっては頭おかしくなるレベルで苦痛です…。
しかし「やめとけ」と言われるには理由があり、場合によっては対処もできます。
大事なのは自分との相性を確かめること。
人によっては苦痛ですが、逆も然り。天国である可能性も十分ありえます。
本記事では
- 研究職はやめとけと言われる理由
- 研究職のきつい時の対処する方法
- 研究職になる方法
を現役化学メーカー研究職の視点から解説していきます。
研究職で働いて後悔したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
歩兵くん研究職が本当にやめておいた方がいいのか
現役社員の意見を参考にしてください
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研究職やめとけと思うとき7選
一般的に「研究職やめとけ」と言われている理由を7つ紹介していきます。
繁忙期が忙しい
研究職は繁忙期が忙しいことで有名です。
特に「特許の締切」、「研究開発納期前」は忙しく
- 寝不足になる
- ストレスが溜まる
- 食生活が不規則になる
など、生活にまで影響が出ることもしばしば。
普段は定時帰りの会社でも、繁忙期には残業せざるを得ない場合は意外と多いです。
この繁忙期を経験した一部の方から「研究職は大変だからやめとけ」という声が出ています。
しかし、この忙しさも
- 自己スキルを身につける
- 上司に相談する
- 忙しくない会社に転職する
といった方法で対処可能です。


評価されづらい
研究職は
- 実績が数字で表しづらい
- 研究成果が出るまで数年以上かかる
- チームで研究するため個人の業績に結びつきづらい
といった理由から、直接評価されにくいというデメリットがあります。
場合によっては他部署から「研究職って楽そうで良いよな」、「研究ってなんも成果出してないじゃん」と妬まれてしまうことも…。
「頑張ってるのに認められない」という機会も多く、周りからの評価を気にする人ほど辛いのが現実です。
年収が上がりにくい
研究職は年収が低い・上がりにくいというのはよく聞く話です。
これは先程紹介した「評価されづらい⇧」が大きな要因になっています。
メーカー研究職は年功序列が色濃く残っている世界なので
- 出世したい!
- 給料を上げたい!
- 早く成果をあげたい!
という方にとっては物足りなさを感じるかもしれません。
若いうちから年収アップを狙う人からすると「研究職はやめといたほうがいいよ」と意見する方もいるでしょう。
ただこれは普通に働いていたらのお話で
- 研究成果をバンバンあげる
- 勤続年数を増やす
- 意味ある資格を取得する
- 転職する
といった立ち回りができれば、今の頑張りもダイレクトに反映されます。
意味のある資格の一覧


ハズレの研究テーマがある
研究職の担当業務である研究テーマは、ときどき成果に全くつながらないようなハズレの研究テーマがあります。
研究テーマは、「先人たちの知恵により簡単に成果の出る研究テーマ」や「これから研究を始めていくテーマ」など様々です。
もし後者のテーマを担当することになると、なかなか成果が出ずハズレくじを引いてしまうことになります。
しかし、仕事である以上、成果を求められるのは当然で、テーマの当たりハズレに関係なく成果を出すことが求められてしまいます。
定例の報告会では、当たりのテーマと比較され、悔しい思いをすることもあるかもしれません。そのため、ある程度割り切って仕事に取り組める人でないと、研究職は精神的に厳しいと感じることがあるでしょう。



じっくり時間をかけて研究できる人じゃないと研究職は厳しいかもしれませんね
書類作成が意外と多い
メーカーの研究職と聞くと、目的の性能を持つ製品を生み出すために、実験や試作を繰り返しながら頭を使って検討する仕事をイメージするかもしれません。
しかし、実際の業務の大半は書類作成です。
研究職は自身の研究内容を「グループ内」、「部署内」、「部署外」、「社外(学会)」と報告する機会が多くあります。
これは研究報告を通して研究者と意見を交換を行い、自身の研究内容に対する考え深めていきます。研究報告は非常に重要な機会です。
それにしても発表の機会が多く、実験ができず書類作成だけになってしまいます。
さらに、特許の締切が近づくと1ヶ月中デスクワークで資料作成していたという月もあります。
「研究職に就いて実験を繰り返し、新製品を世に送り出したい」と考えている人にとっては、ギャップがありきついと感じるかもしれません。



私の場合7割くらいが書類作成のような気がします
工場を走り回るときもある
研究職は新製品を新しく生み出すために、ラボ試験の結果をもとに条件設定表を行い工場で試作試験を行います。
その際研究職は、設定した条件が正しく反映されているかを確認するために工程内を動き回ります。(実際には、走ると怒られるので歩いています)
生産工程の中には高温の箇所がいくつもあり、工場内は常に暑いため、体力的な負担がきついです。
さらに、生産スケジュールに合わせて試作試験を行う必要があるため、夜遅くまで作業が続くこともあります。睡眠時間が十分に取れないまま、翌朝の試作試験に備えなければならず、体力的にきついと感じることが多いです。



深夜2、3時まで仕事することもありました
向いてない人は頭おかしくなるレベル
研究職は向き不向きがハッキリ分かれる職種です。
特に
- 毎日の実験
- 資料作成
- 専門分野の勉強
これらが苦痛に感じる方はそもそも研究職には向いていない可能性があります。
仮に研究職に向いていない場合、正直頭おかしくなるレベルで苦痛です。
こういった方は十中八九「研究職はやめといたほうがいい」と口をそろえて言うでしょう。



・向いている人→天国
・向いていない人→地獄
研究職で働くうえで「向き不向き」のチェックは必須です。
研究職以外の職種はこちらから


「研究職やめとけ」が気にならない方法
現状から「研究職やめとけ」と言われるのは事実です。
でもそれらは以下の4つの手法で対処できます。
研究職に活かせる資格を取る
研究職に活かせる資格があれば、多くの悩みは解決します。
研究職は専門性が非常に高い仕事なので、キャリアアップしてなんぼの世界。
実際に資格がどれほど効果があるかを表にまとめてみました。
| やめとけと言われる理由 | 対処法 |
|---|---|
| 繁忙期が忙しい | 激務でも知識やスキルがあれば効率的に仕事が済ませられる |
| 専門的で覚えることが多い | 知識を習得しておくだけで実務に大いに役立つ |
| 年収が上がりにくい | ・資格手当で年収アップ ・年収アップ時の転職でアピールできる |
このように、資格は「実務のスキルアップ」に加え「周りからの評価」にも繋がります。
化学メーカーにおすすめの資格はいくつかあるので、気になる方は『研究職におすすめの資格』をご覧ください。


社員とコミュニケーションを取る
社員間で積極的にコミュニケーションをとっておくのはおすすめです。
コミュニケーションがとれていることで
- 業務が円滑に進む
- 困ったら相談できる
- 繁忙期でもお互い助け合える
など、仕事を進めていく上での助けにも繋がります。
そして何より社員同士の仲が良いと楽しいですよね。
「部活」「バイト」「仕事」がハードだったときも、人間関係が良ければみんなで頑張れたりするのはそういうことです。



研究職はチームでテーマを進めて行くので人間関係が結構重要です
研究職に向いているかを把握する
研究職に向いているかは最低限把握しておきましょう。
研究職は向き不向きがはっきりわかれる職種です。
向いてない人はとことん向いていないので、
- 実験を何度もするのが苦手
- 新しく学ぶことがしんどい
- ミスや失敗を隠そうとする
こういった方は要注意。
まだ研究職の実務経験がない方は特に、入社後に後悔しないためにもチェックしておいてくださいね。



大学院時代に研究が好きじゃなかった人は「研究職がきつい」と思います
転職を繰り返す
「転職を繰り返す」
正直これが一番最強です。
「研究職やめとけ⇧」であげられたデメリットをほぼすべて解決できます。
研究職の転職は
- 年収が一気にあがる
- ホワイト企業へ行きやすい
- スキルや経験が評価されやすい
- より専門的なスキルが身につく
など、非常にメリットが豊富です。
実際、ホワイト企業&年収1000万超えは、複数回の転職を重ねています。
同じ会社にいても評価されにくいのが研究職なので、自分の市場価値に見合った企業へ移っていくイメージですね。
ここまで来た方はもう勝ち組です。
ただ、ホワイト企業へ転職できる器を持っているにも関わらず、同じ会社に居続けて苦労してる方もちょくちょく見ます。
ぜひ同じ会社で3年以上勤務されている方は、自身の市場価値を確認してみてください。場合によっては「年収100万以上アップできそう」といった事例も数多くあります。
ちなみに市場価値は、研究職に強い転職エージェントに相談したら一発で分かりますよ。(自分にマッチした年収、条件の求人を教えてくれるので)
JACリクルートメントがおすすめなので、ぜひ無料相談だけでもしてみると世界が変わりますよ。
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研究職のメリットもある


研究職には良い部分もしっかりあります。
むしろ個人的には良い部分のほうが強いと感じているくらいです。
そんなメーカー研究職のメリットを7つ紹介していきます。
- 製品研究の達成感
- 規模が大きい
- 専門性を磨ける
- ワークライフバランスが取りやすい
- 会社に絶対必要とされる
- 自己成長すれば残業を減らせる
- ホワイト企業へ転職しやすい
これは実際に私が研究職で働いて感じているメリットです。
詳しくは『化学メーカー研究職のメリット・デメリット』で解説しています。


研究職に転職する方法
現段階で研究職に興味を持っている方へ。
ぜひ研究職への道を目指してみてください。
私自身、研究職の仕事を通して
- 研究職の仕事内容にやりがいがある
- 残業もなく好きに有給消化できる
- 専門性があり、将来への不安がなくなる
など、人生幸福度が爆増するほどのメリットを感じています。
ぜひみなさんにも研究職の良さを体感してもらいたいと思います。



未経験から研究職になるのは難しいんではないの?
確かに研究職未経験だと、中々内定を取るのは難しいです。
しかし正しい方法で転職活動した結果3社から内定をいただくことに成功した方もいます。
同じ実績でも転職活動のやり方で結果は大きく変わってきます。
無駄なく効率的に転職活動したい!という方はぜひ『未経験から研究職になる方法』をご覧ください。
この方法で多くの方が未経験の研究職へ転職に成功しています。


まとめ
「研究職はやめとけ」と言われるには以下のような理由がありました。
研究職のデメリットをそのまま鵜呑みにするのではなく「長期で見て解決できるか」に焦点を当てることが大切です。
この記事が、少しでも適正な判断をするきっかけになれば幸いです。
また実際に「研究職に転職したくなった」という方は、ぜひ『未経験から研究職になる方法』をチェックしてみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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よければ他の記事も参考にし、楽しい研究者ライフを送るための判断材料にしてください。









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