はじめまして。私(@hoheikun_cheme)は、大学院卒業後に化学メーカーで技術開発職として働いています。
今回は、化学メーカーで技術開発職として働く1人の社会人として、技術開発職になって感じたこと、研究所と工場での経験を通じて感じた良い点や悪い点を書いてみようと思います。
化学メーカー技術開発職の良い点
化学メーカー技術開発職の悪い点
化学メーカー技術開発職のやりがい
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化学メーカー技術開発職の良い点
製品開発の達成感
技術開発職の最大の魅力は、自分が開発した製品が実際に生産され、世の中に送り出されることです。これは大きなやりがいにつながります。
研究所で考案された手法をもとに、技術者は工場での量産化を実現するために処方を組み立てます。試作やテストを重ねながら、量産化の目処を立て、最終的に製品として世に送り出していきます。

化学メーカーの市場は世界中にあるので
自分の作った製品が世界中で使われると考えると
ワクワクしますよね
規模が大きい
化学メーカーで生産される製品は、非常に大規模なものが多いです。私が手掛けているのは、海水を真水に変える水処理技術であり、世界中の水不足に悩む人々が顧客となります。この技術によって、水不足という深刻な課題の解決に貢献できる点が、大きなやりがいにつながっています。
また、製品開発では、工場の生産設備を使って試作品を製造することもあります。試作品は技術開発者が考案した処方をもとに生産機で作るため、製造コストが非常に高額です。私の場合、試作品1つの製造に約500万円かかっています。これだけのコストがかかる分、多くの人が関わるプロジェクトとなり、その責任の大きさがやりがいにつながっています。



規模の大きな仕事をしたい人にはおすすめです
専門性を磨くことができる
化学メーカーの技術開発職は専門性が高い仕事です。社内ではエンジニアと一目置かれる存在です。特に、新技術が製品に結びつくと事業部、営業からも注目されます。



新製品を出すときは、記者会見を行うこともあります


化学メーカー技術開発職の悪い点
全国転勤
全国転勤があるのは技術開発職だけでなく、化学メーカー全般にいえることかもしれませんが、突然の全国転勤があり、ライフプランを立てづらい面があります。
地方での勤務では慣れない環境での勤務なので、様々なギャップを強く感じる方もいます。



全国転勤は独り身にときにはいいかもしれませんが
結婚や子が生まれるとなかなか難しいですよね



全国転勤は会社に人生を捧げるようなものじゃな


肉体労働が多い
先ほど、試作品は生産機で実際に作ると述べましたが、試作は非定常の作業であるため、現場作業員に任せることができません。そのため、技術者自らが現場で作業することが多々あります。こうした作業は肉体労働を伴うため、体力的な負担を感じることも少なくありません。



工場の工程内を1日中動き回ってクタクタになることも多々あります、、、
書類作成の時間が多すぎる
試作品の製作には多くの費用がかかり、多くの人が関わっていると述べました。そのため、試作を行うには、関係者の承認を得る必要があります。例えば、試作試験を1回実施するだけでも、技術開発課長、技術部長、生産課長、生産部長といった多くの人の承認を得なければなりません。



いわゆるハンコリレーですね
さらに、試作品の結果の報告書を作成して、上長に報告しなければならず、書類作成に時間がかかります。


まとめ
化学メーカーの技術開発職の良い点と悪い点を紹介しました。悪い点については、私の職種や会社に限らず、日本の化学メーカーやメーカー全般に共通することかもしれません。日本の大手企業には、このような体質があると感じています。
それでも、大手企業で働くことには大きなメリットがあります。中小企業では扱えないような大規模な設備や潤沢な資金を活用でき、自分が開発した製品を世の中に送り出せることは、最大のやりがいだと感じています。



ここまでご一読いただきありがとうございます
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