
研究職は残業が多く
残業代が出ないといいますが
本当なのでしょうか?
はじめまして。私(@hoheikun_cheme)は、大学院卒業後に化学メーカーで研究開発職として働いています。
研究職の残業時間は、月平均だとずばり「20時間」くらい。
ただコレには落とし穴があり
- いつでも残業なし!年間残業時間ゼロ!
- 繁忙期は月30時間、閑散期は残業なし!
- 繁忙期は月100時間、閑散期は月20時間!
などなど「人」「会社」「時期」によってかなり残業時間に差があるのが研究職です。
これでは目安にならないと思うので、本記事では複数のデータをもとに研究職の残業時間を紹介していきます。
残業時間を減らす方法についても紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読めば、研究職の残業時間に対する不安は一気に解消できますよ。



「残業」など気にせず働けといいたいとこじゃが、、、


研究職の平均残業は20時間


研究職の残業時間は月平均で20時間くらい。
その実態を、研究者の声や実データをもとに紹介していきます。
1.公表されているデータ
2.SNSで公開されているリアルな声
3.大手化学メーカー勤務の筆者の事例
公表されているデータ
膨大な求人データをもつ「転職エージェント」のデータを紹介していきます。
まずは人気エージェント「doda」にて公表されているデータです。
以下画像を見ると「モノづくり系エンジニア・基礎研究」の残業時間は20.6時間。


「素材/化学/食品系エンジニア」では、22.8時間となっています。


出典 : doda
統計的には、化学メーカー研究職の残業時間はおよそ20時間程度であることがわかります。



「doda」の調査は全国民に対象としたものではないので
あくまで参考程度です
SNSで公開されているリアルな声
実際にネット上に公開されているリアルな声も紹介していきます。
ネット上の声
《はたらく研究者》
— しゅんダイアリー (@shundiary55) February 15, 2024
🎽JSR🎽
平均年収829万円。月平均残業時間16.7時間。
化学製品メーカー大手。フルフレックスでリモートも可。
保守的に見えるが最近は事業の売買等の意思決定も早くなってきた。ほとんど半導体系事業一本になっているが、それでも信頼がおけるくらいには研究職が優秀。ビバ理系。 pic.twitter.com/wHxWJ7gIOZ
え、新卒で残業ってさせてもらえるのか
— カイリ@企業系研究員??(化学) (@shumiaka_chan) January 18, 2025
なんなら月25時間とか今までやったことない…
今まで最高で月12時間、前職のときでもサビ残含めて20時間弱なんやけど… https://t.co/eA8URN20ds
化学メーカー研究職てこんなもん?
— 底辺研究職員 (@KnqTbXLQiu87643) October 1, 2024
<化学メーカー研究職 1年目>
年収 250万(4月-12月)
残業 10時間/月
ボーナス 10万(寸志)
有給5日
化学系の修士の皆さん、もしかしたら研究職志望かもしれませんが、大手化学メーカーの場合は研究職につけるのはほんの1割程度の運のいい人です。
— ryunn@就活ブロガー (@ryunn_syukatsu) April 5, 2020
あとは開発や生産技術、品証などに回されます。これらの職種は忙しい部署だと残業40時間なんて普通に逸脱します。
楽でないので覚悟決めて進みましょう
研究職の先輩が残業100超えてて売上あげてないのに残業代で貯めたお金でお気に入りのマシン買っちゃった♪って言ってて、コツコツ仕事をして売上出してる他部署から一身に死ね光線浴びせられていたのに、勤務形態も勤務態度も変わらなくて後輩の私が気まずい思いをするという昔話があってのう・・・
— majoki (@majoki) October 27, 2016
冒頭でもお話した通り
- 0時間
- 100時間
など、極端すぎるほど残業時間に違いがあることがわかります。



100時間超えは本当に異常ですね、、、
大手化学メーカー勤務の筆者の事例
私は化学メーカーの研究開発職に現在従事しており、その経験を書きます。
私の場合は
- 基本毎日残業なし
- 有給消化しすぎて足りなくなる
- 出張中や新製品発表前は2-3時間残業
と、かなり余裕を持って働かれていたようです。
新製品を発表する前は、その準備でかなりの時間を取られてしまいます。しかし、普段はかなり余裕をもって働くことができています。



業務がすぐに終わるように効率的に仕事をこなしています


残業が多い研究職の特徴


研究職の残業が多い会社の特徴は以下3点。
1.利益率の低い業界
2.ベンチャー企業
3.従業員の数が少ない
順にみていきましょう!
利益率の低い業界
「利益率の低い業界」「あまり稼げていない業界」は、残業時間が多めです。
理由は、会社に余裕がない傾向があるから。
会社に余裕がないことで、
- 人員を募集できない
- 教育にコストを掛けれない
- システムの導入ができない
など、悪循環に陥ってしまいます。
これではますます残業は多くなります。
こういった会社は個人での改善が難しいため、避けるのが無難です。



人手が足りていない研究所は避けた方がいいですね
ベンチャー企業
ベンチャー企業は、スタートしたばかりの企業なため
- 研究職の通常業務
- 立ち上げ業務
- 他部署の業務
などを、ほぼ同時に行うこともあり激務です。
というより「他部署の業務をしながら研究職もする」といったほうがイメージしやすいかも知れません。
これでは単純に業務量多くなりますね。
これは人員がまだまだ少ない以上、仕方のないことです。
ただ、成長も早い分業務が改善される可能性は十分にあります。
長い目で見るとラクできる可能性はあるため
- 会社の成長を感じたい人
- 経験を早く積みたい人
などにとっては合う可能性がありますね。



ベンチャーは人によって合う合わないがはっきりわかれますね
従業員の規模が少ない
従業員の規模が少ないと、研究職だけでなく
- 開発
- 生産技術
- 営業(技術)
といった別の業務も任される場合が多いです。
単純に業務量が増え、残業せざるをえない方も出てくるでしょう。



残業が多くなるのは
結局、人手不足が原因ですね


研究職の残業を減らす方法


研究職は行動次第で残業が減らせる職種です。
「残業減らしたい!」という人は、ぜひ以下を試してみてください。
1.自己スキルを身につける
2.上司に相談する
3.忙しくない会社に転職する
スキルをつける
自己スキルを身につけることで、研究職の残業時間は一気に短縮されます。
例えばPCスキル。特にExcelの
- ショートカット
- 関数
- マクロ
などを身につけることで、作業効率は倍増します。
ちなみに私の先輩研究者は、月残業30時間くらいです。
私も与えられた仕事をそのまま実践しているだけでは、おそらく月20時間以上は残業してたと思います。
でも、PCを使った効率化が実現できてるおかげで毎日定時帰りを実現中です。



excelの他にpythonを使用するとかなり効率できています!
上司に相談する
「明らかに自分だけ残業多い」という方は、上司に相談するのも一つの手です。
忙しさが日常になっていると、加えてどんどん仕事を振られてしまいますからね…。
相談の際は、
- 担当業務の内容
- 他の研究者との労働時間の違い
などを伝えてみるだけでも、まずは結構効果あります(意外と検討してくれる)。
これに加えて「残業を減らすために意識すべき点」を質問できたりすると、意欲も伝わって一石二鳥。
ワンアクションかけるだけで意外と効果あるので、ぜひ試してみてください。



残業が辛すぎて
休にダウンされる方が上司もきついですからね



わしも家臣の話しを聞いておれば
裏切られなかったかもなー
忙しくない会社に転職する
忙しくない会社に転職する。
正直コレがすべてを解決してくれます。
どれだけスキルがあって、上司に相談できたとしても
- 聞き入れてもらえない
- そもそも人員不足で難しい
これだと、自分だけではどうしようもない場面はありますからね。
特にこういった会社の残業時間はいつまで経っても減りません。
会社の状態が変わらないなら、自分から環境の良い職場へうつるだけです。
むしろ今までの研究職の経験が、転職時に大きな武器に繋がります。
そして経験を活かしてレベルの高い企業へ転職するほど、ホワイトである確率は非常に高いです。
多くの高年収&ホワイト研究職マンは転職を繰り返して今の地位を手にしてますからね。
ぜひ前向きに転職を検討してみてください。



転職先でも残業が多かったらどうしよう
こんな方も、安心してください。
研究職経験があればあるほど今より良い会社に移れる可能性が高いです。
というより私の経験上、ほぼ高確率で今より良い会社が見つかります。
そのくらい研究職経験の価値は高いということですね。
「今の経験年数でも大丈夫かな?」と不安な方は、ぜひまずは転職エージェントに相談してみてください。
あなたの経験にマッチした求人を紹介してくれるので、それを確認してからでも全然OK。



転職エージェントに申し込むと、まずは面談があるので
状況を説明してみましょう!


【まとめ】研究職の残業時間は調整できる!


研究職の残業時間は平均すると20時間程度。
しかし「人」「会社」「時期」によってめちゃくちゃ差が出てしまうのが現実です。
でも安心してください。
研究職の残業時間は以下、3つの手法で減らせます。
これらをぜひ実践してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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よければ他の記事も参考にし、楽しい研究者ライフを送るための判断材料にしてください。






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