はじめまして。私(@hoheikun_cheme)は、大学院卒業後に化学メーカーで技術開発職として働いています。
「開発職」についてインターネットで検索すると、「開発職 やめとけ」や「開発職 きつい」といった言葉が目に入ります。
今回は、化学メーカーで開発職として働く現役社員の体験談を交えながら、開発職の実態について理解を深めていただければと思います。

開発職が本当にやめておいた方がいいのか
現役社員の意見を参考にしてください
開発職のきついとき5選!
「開発職 やめとけ」に対する現役社員の回答




開発職がやめとけと思うとき
開発テーマの当たり外れのに、同じ成果を求められる
開発職では、研究部門から引き継いだ開発テーマを進めていきます。簡単に成果が出て製品化につながるテーマもあれば、なかなか思うように進まないテーマもあります。しかし、仕事である以上、成果を求められるのは当然のことで、テーマの当たり外れに関係なく成果を出すことが求められます。
定例の報告会では、順調に進んでいるテーマと比較され、悔しい思いをすることもあるかもしれません。そのため、ある程度割り切って仕事に取り組める人でないと、開発職は精神的に厳しいと感じることがあるでしょう。



研究職でも研究テーマを与えられるので
同様の思いのしてしまうのかもしれません、、、


仕事のほとんどが書類作成
化学メーカーの開発職と聞くと、目的の性能を持つ製品を生み出すために、実験や試作を繰り返しながら頭を使って検討する仕事をイメージするかもしれません。しかし、実際の業務の大半は書類作成です。
私の場合、試作試験は工場の生産工程で行うため、各部署の上長から承認を得るための書類を作成する必要があります。試作試験後の評価・分析では、派遣社員の方に性能評価を依頼し、そのための書類を作成します。分析結果が揃えば、報告書を作成し、さらに新製品が完成すれば、設計書類をまとめ、各所への承認依頼書を作成します。
このように、私の業務の大半は書類作成であり、実験や研究に頭を使う機会は限られています。「開発職に就いて実験を繰り返し、新製品を世に送り出したい」と考えている人にとっては、ギャップを感じるかもしれません。





私の場合、7割くらいが書類作成のような気がします


納期が厳しい
開発職は研究職に比べて納期が厳しいことが多いです。研究職は成果が出るまで時間がかかるため、ある程度の余裕がある場合が多いですが、開発職は製品化までのスパンが短く、納期に追われることが少なくありません。そのため、実験や書類作成を急ぐ必要があり、忙しさやプレッシャーを負担に感じることもあるでしょう。



新製品を出す前は非常に忙しくなるがちです


試作試験のときは工場を走り回る
開発職は新製品を開発するため、事前に考えた条件設定表をもとに工場で試作試験を行います。その際、開発職の社員は、設定した条件が正しく反映されているかを確認するため、工程内を動き回ります(実際には、走ると怒られるので歩いています)。生産設備には高温の箇所がいくつもあり、工場内は常に暑いため、体力的に負担が大きいです。
さらに、生産スケジュールに合わせて試作試験を行う必要があるため、夜遅くまで作業が続くこともあります。睡眠時間が十分に取れないまま、翌朝の試作試験に備えなければならず、体力的に厳しいと感じることが多いです。



深夜2、3時まで仕事することもあります、、、




仕事の進め方が上司に左右される
開発職の仕事の進め方に唯一無二の正解はありません。そのため、「自分が上手く行った方法が正解」だと思い込んでいる人が一定数います。新入社員時代に色々な人から仕事の進め方を教わると、全員答えが違ってとても混乱してしまいます。
また技術職の中には、柔らかい考え方や言い方が苦手な方も多くいます。「自分が鍛えられた」「自分が成長できた」方法をそのまま下の代に伝えているのです。理系人間はそもそもコミュニケーションが苦手な方が多いので、立場が上がっているとはいえ、褒めて伸ばすとか、良いところを見つけて伝える、なんてことはあまり期待できません。まだまだ「背中を見て学べ」というスタイルのところが多いと思います。そういった文化のところにきついと感じるかもしれません。



開発職がというより
理系の仕事全般にいえることかもしれません


開発職きついに対する現役社員の回答
結局のところ、「開発職はやめとけ」という問いに対する現役社員の答えは、「きついけれど、やりがいはある」です。
あくまで私個人の意見ですが、開発職は新製品を世に送り出すというメーカーの花形ともいえる仕事で、大きなやりがいを感じます。しかし一方で、納期に追われたり、生産工程内を動き回って試作を行ったりと、忙しく「きつい」「しんどい」と感じる場面も少なくありません。
そのため、化学メーカーの開発職には向き不向きがあると思います。自分に合った職種を選ぶことが大切です。最後までお読みいただきありがとうございました。このブログが、開発職の業務内容を理解する一助となれば幸いです。



開発職の仕事は忙しくきついですが
世の中に新しいものを生み出すやりがいがあります






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